今週の主な予定、イベント
1/14(月)日本休場、バーナンキ議長講演、地区連銀総裁講演(アトランタ、SF)
15(火)補正予算閣議で決定される見通し、安倍首相次期日銀総裁選出の会議を開催、白川総裁挨拶、英12月小売売上・CPI・PPI、米12月小売売上高・PPI、世銀―世界経済見通し発表、地区連銀総裁講演(ボストン・フィラデルフィア)
16(水)安倍首相ベトナム・インドネシア・タイを訪問~19日、日本11月機械受注、ユーロ圏12月CPI、米国12月CPI・鉱工業生産、地区連銀経済報告(ベージュブック)、地区連銀総裁講演(ダラス、ミネアポリス)、ブラジル中銀政策金利
17(木)豪12月雇用統計、米12月住宅建設許可・住宅着工件数、ECB月報、アトランタ連銀総裁講演
18(金)日本11月鉱工業生産、中国Q4GDP、中国12月鉱工業生産・小売売上高、米11月ミシガン大学消費者信頼感
マーケットの焦点
キーワード:アベノミクスー日銀会合、麻生シーリング―不破レンジ、中国GDP、米国債務上限引き上げ問題
先週為替市場では”円安とユーロ高”が顕著となりました。
年初来堅調を保っている各国株式市場はやや買い疲れ感も見られる中、企業決算を迎えている米国と安倍新政権への期待が高まる日本は続伸しています。
ドル円は今朝2010年6月以来となる89円台後半まで上昇しており、ユーロ円は2011年6月以来の120円近辺に、また豪ドル円も94円台半ばとリーマンショック以来の高値まで上昇しています。
日銀の金融緩和への期待が強く、1/21-22の日銀会合では物価上昇目標(インフレターゲット)が現行の2倍である2%に引き上げられるとの見方が強まっています。
また先週発表された11月の貿易収支が8,310億円の赤字に膨れ上がり、経常収支も2,224億円の赤字と10カ月ぶりに赤字に転落しており、円需給面からも円下落を説明しています。
このようにドル円相場は中期的な上昇トレンドに入った可能性が指摘されますが、一方昨年11月から2カ月で10円程度と急速に上昇しており、やや高値警戒感も出つつあります。
麻生シーリング(天井)と呼ばれるように麻生財務相は昨年末「投機的な円高、円安進行時には為替介入実施しないとは言わない」と発言していますし、石破幹事長は「85円から90円の水準に抑えられることが望ましい」と述べ、また日本の財界筋も過度の円安に対する警戒感を表明するなど、今後も一本調子の円安が継続するかどうかは疑問です。
また米ドル不安材料はやはり米国の財政赤字問題。
米国の連邦債務上限(16兆3,940億ドル)は昨年12月末時点で到達していますが、2月下旬から3月下旬にかけて債務上限が引き上げられなければ米政府運営費の調達が困難になり米国のデフォルト(債務不履行)、格下げ懸念が高まりドルを押し下げる可能性がある点には留意すべきでしょう。
今週金曜日には注目の中国Q4GDPと12月の鉱工業生産・小売売上高が発表されます。
先週中国国家発展改革委員会は2012年のGDPが7.7%程度となるとの見解を発表しました。目標値7.5%は上回りますが、13年ぶりに8%を下回る水準となります。同委員会は2013年のGDP成長目標を7.5%に設定した模様ですが、Q4のGDPそして今年のGDPが8%の上か下かにより世界経済へのインパクトも変わってきます。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 1.0467-1.0596 AUDYEN 91.19-94.53
今週の予想レンジ AUDUSD 1.0350-1.0650 AUDYEN 92.50-95.50
今週の豪ドルは利食い売りと新たな買い意欲によりUPS & DOWNSでしょう
先週の豪ドルは週初ECB利下げ観測や円クロスの調整売り戻しの動きで軟調スタートしましたが、ECB理事会で利下げはなく、ドラギ総裁の「利下げ要請はなかった。欧州経済は今年後半に段階的に拡大予想」の発言を受けて大幅に上伸しました。ユーロは1.30台から1.34台に、113円台から120円台にジャンプアップしており、豪ドルもこれにフォローして特に豪ドル円は94円台半ばまで上伸しています。
一方国内経済指標を見ると、11月貿易収支は-2.63bioの大幅赤字。
ただ景気回復による輸入の増加が主因で、鉄鉱石価格が大幅上昇しており12月は改善予想もあります。
また11月の小売売上高も-0.1%と不冴え。これも12月のクリスマスセール前の買え控えとの説明はつきますが決して最近の景気減速懸念を払しょくしてはいません。
今週木曜日には12月の雇用統計が出ます。11月の数字は失業率5.2%、就業者州+13.9千人と予想外に強い結果となりましたが、果たして12月まで好調が維持されているか?注目されます。
因みに今朝発表された12月のANZ求人広告は前月比-3.8%と9カ月連続マイナスの冴えない結果でした。
現在の豪ドル堅調の主因は豪ドル円の急上昇であり、足元の動きとしてはやはり米ドル円の結果次第というところです。
米ドル円同様上げの速度が急速であっただけに、足元調整の可能性も否定できません。
それでは Have a nice week in advance!!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
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