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シドニー発豪ドル見通し(2013年2月4日)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

2/4(月)豪州12月建設許可件数、1月ANZ求人広告、スペイン1月失業率、ユーロ圏1月生産者物価指数、米12月製造業新規受注、独メルケル首相―伊モンティ首相合同閣議―会見

5(火)RBA理事会、豪州12月貿易収支、ユーロ圏12月小売売上高、米1月ISM非製造業景気指数、米議会予算局半期報告

6(水)豪州12月小売売上高

7(木)豪州1月雇用統計、英中銀政策金利、ECB政策金利、米新規失業保険、EU首脳会議、カーニー英中銀次期総裁議会証言、スタインFRB理事講演

8(金)日本12月国際収支、中国1月CPI/PPI、カナダ1月雇用統計、米12月卸売在庫

マーケットの焦点

キーワード:ドル円上昇、ユーロ上昇、豪州ウイーク

ドル円が92円台後半まで上昇してきました。

週末のNHKの番組に出演していた麻生財務相は「リーマンショック時にドル円は105円だった」、「円安は結果であって目的ではない」などと相変わらず強気の姿勢でした。

先週のインタビューでも「日本はリーマンショック後も苦しい中文句を言わずに円高に耐えた」ことを強調していました。

おっしゃることは、私などには”ごもっとも”であり、以前から”日本人の(円高を)耐える性格=「おしん」”を指摘してきた甲斐がありました(?!)

先週のFOMCでは依然として金融緩和継続が確認され(月850億ドルの資産買い入れの継続)、また発表されたQ4GDPが前期比年率で-0.1%と冴えず、加えて金曜日に発表された1月雇用統計も前2カ月分が上方修正されたとはいえ予想を下回る内容でした。

しかしドル円は大きく崩れずニューヨーク引けにかけて92円台後半まで続伸しました。

やはり目の前の指標よりも期待感が先行しているようです。

ただ2月は15-16日にG20が開催され、また21-22日には日米首脳会談が予定されます。

ファンダメンタルズや実需の裏付けのあるドル円上昇トレンドは中期的に不変であると考えますが、かかる国際イベントを前に円安けん制の憶測も働くでしょうし、ポジション調整のドル売り戻しが入る可能性には留意すべきでしょう。

またユーロも先週は2011年、11月以来の高値1.36台、2010年4月以来の高値126円台まで上昇しています。

先週は”欧州銀行によるECBの長期資金供給オペの返済”が報道され、またスペイン当局は欧州債務危機時から実施している株の空売り禁止措置を延長しない旨発表して、市場に安心感が広がりました。

ギリシャ中銀総裁が「ギリシャは最悪期を脱した」と発言したこともユーロを押し上げました。

ただ週末仏財務相は「ユーロはたぶん強過ぎるかもしれない」と微妙な発言をしています。

一方スペインのラホイ首相の汚職疑惑やギリシャの海運スト延長の話など、やはり欧州不安は完治していないことを考えれば、現在のユーロの反発はやや行き過ぎなのかもしれません。

今週は豪州ウイークでRBA理事会初め多くの経済指標が発表されますが、こちらも注目したいところです(次項ご参照)。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ   AUDUSD 1.0361-1.0476 AUDYEN 94.09-96.73

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0300-1.0500 AUDYEN 94.50-97.50

今週は豪ドルやや軟調、豪ドル円強保合(つよもちあい)でしょう

先週の豪ドルは豪ドルの上値が重く一時1.04台を割り込む動きが見られましたが、一方豪ドル円は豪ドルの軟調を打ち消す形でリーマンショック後の高値を更新して96円台後半まで値を上げました。

発表された12月のNAB企業信頼感/景況感は久しぶりに予想を上回りましたが、今朝発表された12月の住宅建設許可件数は-4.4%(予想+1.0%、前回+2.9%)、ANZの求人広告は-0.9%(前回-2.8%)と依然として冴えない数字でした。

今週は明日12月の貿易収支、水曜日に12月の小売売上高、木曜日に1月の雇用統計が発表されますが、雇用、小売共にここ数カ月軟調な数字が続いています。12月のクリスマスセールが小売を押し上げていればいいのですが。

また明日のRBA理事会では最近の雇用の弱さや、インフレの鎮静化から利下げ(25bp利下げでキャッシュレートは史上最低を更新して2.75%に?)観測が強いようですが、個人的には欧州債務問題が緩和し米国債務上限引き上げ問題も取り敢えずクリアしているところから、RBAも利下げを”温存”するように思います。

ただ非資源産業は依然として確固たる回復の兆しを見せていませんし、また9/14の連邦総選挙実施を宣言したギラード政権ですが、むしろ野党保守連合の支持率が上昇している状況です。

もちろん保守リードが豪ドル下落要因とは言えませんが、政局が不安定となるのは確かでしょう。

従いまして豪ドルにはあまりサポート要因がないのが実情です。

一方豪ドル円はドル円が大きく崩れない限り下値も95円台と限定的でしょう。

それでは Have a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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