今週の主な予定、イベント
4/4.(月)
豪州2月小売売上高・住宅建設許可、日銀短観企業物価見直し概要、米2月製造業新規受注、地区連銀総裁講演(ボストン、ミネアポリス)、上海、香港は清明節休場
5( 火)
RBA理事会、豪州2月貿易収支、3月ISM非製造業景況指数、シカゴ連銀総裁講演
6(水)
FOMC議事録、クリーブランド連銀総裁講演
7(木)
黒田日銀総裁、日銀支店長会議、地域経済報告、ECB議事録、、米新規失業保険申請件数、IMF世界経済見通し公表、FRB関係者講演(イエレン、カンザスシティー連銀総裁、元FRB議長討論会ーバーナンキ、グリーンスパン、ボルカー各氏)
8(金)
日本2月国際収支、3月景気ウオッチャー調査
マーケットの焦点
キーワード:米国利上げ観測後退、FOMC議事録、歴代FRB議長討論会、日米金融政策、英国EU離脱問題、原油価格、日本の機関投資家の新規外債投資
先週は米国や中国の株式市場は堅調を維持したものの、日本は日銀短観の悪化を嫌気して前週末から800円程度下落し、また今月の産油国増産凍結会議への不安感もあり原油は36ドル台まで反落しました。
またイエレンFRB議長のかなりハト派的な講演(利上げにおける慎重な姿勢が特に正当化される)を受けてドルが軟調となりました。
注目の3月雇用統計はnfpr +215千人(予想+208千人、前回+255千人)、失業率5.0%(予想4.9%、前回4.9%)、平均自給+0.3%(予想+0.2%、前回-0.1%)と全体として予想を上回る堅調なものでしたが、市場はこの数字をもって4月追加利上げを確定するものではないと判断し、ドルは続落。
結局ドル円は111円台半ばの週中安値圏で越週しました。
ユーロも一時1.14台、ポンド1.43台など基本的にドルが続落しました。
今週は本邦も新年度入りです。
日銀短観後日本経済に対する不安感が再度高まり、米国も利上げに踏むこめない、原油価格反落の可能性など再び市場のリスク許容度が減少しているようです。
今週は水曜日にFOMC議事録が発表になりますが、再び利上げ観測を打ち消すハト派色が予想されます。
一方本邦新年度入りで本邦機関投資家の外債投資意欲がドル円の急落を阻止することが予想されます。
安部首相の強気な言動とは裏腹に、消費増税先送り議論が高まる可能性がありますが、これは日本の株価にとってはサポート材料となるでしょう。
また、かつてない試みとして独立系の非営利団体であるインターナショナル・ハウスが主催するイベントでイエレン議長と歴代FRB議長であるバーナンキ氏、グリーンスパン氏、ボルカー氏等の対談が予定されており、現職の議長であるイエレン議長が金融政策やドル相場について意見を述べる可能性があり注目されます。
今週はドル安地合いが継続するか、あるいは流れが反転するかを見極める週となりそうです。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7495-0.7723 AUDYEN 84.90-86.70
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7500-0.7750 AUDYEN 84.00-87.00
今週の豪ドルは: やや上値の重い展開でしょう
3月豪ドルは71セント台から77セント台、79円台から86円台と600ポイントを超える上昇となりましたが、この上げ幅は2014年3月以来のものです。
理由は米国の金融引き締め観測が遠のいたこと、商品相場が一時の安値から回復したことにあります。
また豪ドルの反発に対してRBA当局からも大きな懸念が表明されなかったことも豪ドル買い安心感を与えました。
足元は米ドル軟調が豪ドルをサポートする一方、株価や商品相場も3月に伸びきった後の調整が入る可能性があります。
今週は本日豪州2月小売売上高、住宅建設許可、明日RBA理事会、2月貿易収支などの国内イベントがあります。RBA理事会では金融政策は据え置き予想ですが、現下の豪ドル上昇に対してRBA当局から何らかのけん制があるか注目されます。
ただ国内イベントよりも、依然として米国の金融政策や商品相場動向が注目材料です。特に原油に関しては17 Aprilに産油国の増産凍結に関する会議が予定されていますが、依然として悲観的な見方が強いのも確かです。
またドル軟調がさらに継続するという保証もなく、ドル反発地合いとなれば真っ先に影響を受けるのはここまで買われてきた豪ドルなどの資源通貨であると見ることもできます。
3月大幅に上伸した分、今週は調整反落の可能性にも留意する必要があるでしょう。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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