さて、先日に引き続き、オーストラリアの語学学校の選び方の今日は場所編の話をしていければと思います。
オーストラリアの語学学校を決定していくには、『目的がなんであるのか』という事と『場所はどこを希望するか』という掛け算からしぼっていくという事を昨日お話をしました。昨日はその中で目的編としてお伝えしたお伝えしたのですが、順番から言うと今日お話をする場所からまずは決めてその中で希望する語学学校を決めていくようになるのではと思います。
よって、今日はその場所の絞り込みです。以下の内容を参考にどうぞ行くべき都市を絞っていってみて下さい。
日本の約20倍程度の国土のこのオーストラリアという大地。東西に約4000キロ、南北に約3000キロと世界第6位という大きな国であり大きな島です。一番長い川が全長2700キロのマレー川(日本は信濃川、367キロ)ですが、一番高いコジアスコ山は2228メートル(日本は富士山、3776メートル)と、オーストラリアの広大な低い大地という感じが想像できると思います。
一方、人口は2500万人程度とこちらは日本の1/5程度で、中央部は砂漠含めて広大な台地となりあまり人はいず、海沿いの各都市に多くの人口が集中して生活しています。6つの州と北部準州及びキャンベラのある首都特別地域で成り立っていて、各州には、シドニー、メルボルン、ホバート、ブリスベン、アデレード、パース、ダーウィンと州都があります。また、ケアンズ、サンシャインコースト、ゴールドコースト、ヌーサなど州都以外にも人気の街があります。
これらの街にほとんどの語学学校が存在しますので、これらの中から選んでいくようになると思います。場所の選び方としては、大きく分けて、①純粋に行きたいところ、②その場所の立地の特長(気候、その後どうするか、最初の起点としての選び方)③アルバイト・生活のし易さ、④平均授業料などの見地から選択されていくのではと思います。
【解説】オーストラリアの語学学校の選び方 ≪目的編≫ はこちら
上記の様にいろいろな都市がありますが、これまで見聞きしているところから、行きたいところをシンプルに選択してみるのもいいのではと思います。前にパースの街の様子を見たとか、テニスのオーストラリアオープンをしているメルボルンに行ってみたいとか、サーフィンしにゴールドコースに行きたいとか、やはり都会のシドニーからとか、単純に憧れや住んでみたいと思うところが強烈にあるのなら、そこを選択すべきです。
立地の特長としてまず気候が挙げられると思います。これだけ広大な国なので、常夏のケアンズから結構寒いメルボルンなど、暑いところが好きとか嫌いとか、逆に寒いところは苦手とかそちらの方が良いとかいろいろとあると思います。
次に大都市が良いとか、田舎がいいとか、海沿いがいいとか、街がいいとかそういった立地上の特長もあります。また、最初は便利な都会から行って、あとで田舎を選択するとか、最初は田舎に行って集中して勉強してある程度英語ができてから都会に行くとかそういった判断も出てくるのではと思います。
この事にも関連してきますが、その後どうするかという事からその都市を選ぶという事も考えられます。例えば得にワーホリの人でセカンドとかを狙っている場合は最初からファームジョブが多くあるQLD州のどこかの都市に行って学校が終わったらそのまま移動とか、オーストラリア全土を旅行したいから、一番遠くのパースから行ってみるとか、最初の起点としてどの場所がいいのかなどから選択をするってこともありです。
こちらは現実的な視点からの選択になると思います。学生ビザでもワーホリでもオーストラリアではアルバイトができるのですが、従って、このアルバイトのし易さという事も生活を支えるため、例えばその後の旅行費を稼ぐためなどではとても大事な要素です。一般的にシドニーやメルボルンなどの大きな都市はアルバイトが見つけやすいです。小さな都市になればなるほど、アルバイト先のパイがある程度決まっているので競争から雇われにくいとか、ブリスベンでさえもワーホリの人はフルタイムで働けるから雇われるケースが多いけど、学生ビザの人は基本週20時間までなのでその事で雇われずらいとか、そんなことも聞いたことがあります。
また、生活費も重要なファクターです。都市部の方が田舎よりは基本的に家賃なども高い傾向があります。収入もあるけど支出もあるのが都市部です。ただ、そこまで大きな家賃の違いはなかったり、都会だから輸送コストもかからないので食材とは実は安いとか、住み方も工夫をすれば安くもできることもあるので、実はそこまでコストの事を気にしなくてもいい場合もあるかもしれません。
また、オーストラリアに来たんだから日本食なんてと思いながらも、ホッとできるのが日本食でもあります。その日本食の食材を手に入れ易さとなると田舎よりは都市部の方が利便性もあったりします。
授業料はもちろん、各語学学校で設定されていますのでそれに沿うしかないのですが、オーストラリア全土を俯瞰してみた時に、都市部と田舎とでは平均の授業料額が異なる傾向がある気がしています。一般的に都市部の方が語学学校の数が多いので、競争があり安めの設定をしている学校も多く、高いところから安いところまで幅がある傾向があります。田舎はそこまで多くの語学学校がないところもあるので、もともとの値段となり結果として比較をすると都市部の安い語学学校より高めかなという事が言えます。
もちろんキャンパスをいくつか持っている語学学校の場合は、同じコースでも都市部の方が高い授業料設定をしているケースもあります。
語学学校の選択は、その語学学校の英語習得への取り組みから選択をしていった方が良いと伝えてきましたが、どうしても予算がない場合はもしかしたら安めの設定の語学学校もある都市部の語学学校を選択することも出てくるのではと思います。
それでは以上を踏まえて各都市の情報を見て行きたいと思います。
人口500万人程度で、オーストラリア一の大都市です。日本からは直行便で10時間程度であり、ビジネス、文化など基本的にすべての中心の街です。公共交通機関も発達していて、情報も得やすく日本食関連の生活雑貨も豊富、日本人にとって馴染みやすく過ごしやすい都市だと思います。気候は、四季がわかりやすい地域で、通常時の日本との時差は1時間、夏時間で2時間差と日本との連絡に違和感がない地域です。
オペラハウスや年末年始の花火で有名なハーバーブリッジのある、イギリスからの移民開拓の始まった地区ロックスや、東京丸の内の様な白人系の多いビジネス街、チャイナタウンを中心とした混沌とした街並みなど多くの顔を持っています。
物価、家賃は高い傾向がありますが、大都会なのでアルバイト先も見つけやすく、日系企業も多く進出しているので日本のものも手に入れやすく、あまり違和感なく過ごせる街です。
語学学校数はとても多く、従って、授業料も高いところと安いところが混在しています。そのため、恐らく安い語学学校が見つけやすい地域です。また、専門学校も多いので、語学学校後の進学もしやすくコースも選択しやすい地域です。
便利さを求めるなどまた、日本人にとって馴染みやすい環境を求めるのであればお勧めの場所です。従って、ここで慣れてから田舎に行く方もいれば、田舎で過ごした後にアルバイト先や仕事の関係でシドニーに来る人もいます。
シドニーに次ぐ都市でこちらも人口500万人程度の街です。以前首都をシドニーと争ったことがあるくらい、ビジネスでも文化でも中心の街です。同様に、日本からも直行便があり、テニスのオーストラリアンオープン、F1のオーストラリアングランプリ、祝日にもなる競馬のメルボルンカップなど、世界的有名なイベントごとも多い街です。
オーストラリアの南部の州であり、山岳地帯も多い事からスキーもできる山があり、他州と比べると少し寒さを感じる街です。オブジェなど街のいたるところにアートの作品が景観として溶け込んでおり、路地のカフェなどオーストラリアの都市中でおしゃれな雰囲気がある街並みです。その関係か女性に人気のある都市です。
物価、家賃は比較的高い傾向にあります。シドニー同様に大都会なのでアルバイト先も多い方です。
語学学校数はシドニーほどではありませんが、引き続き数も多く授業料も高いところから安いところが混在する街です。
最初からメルボルンを目指してくる方も多いし、メルボルンのうわさを聞いてあとからいつく人も多い街です。
オーストラリア三番目の都市です。都会の部分と公園など緑が多い印象の街並みで学園都市の様な雰囲気です。十分に都会としての機能を持っていますが、人口も200万人台とシドニーと比べると少し田舎な雰囲気もあります。従って都会過ぎないところが魅力の一つで、シドニー、メルボルンより温暖の地域です。
少し人口も少ないことから、アルバイト先を見つける時に少し苦労をすることもある場所で、稼ぐことを目的としているのならもしかしたら適していない地域かもしれません。物価や家賃はややシドニーより低い傾向です。
ブリスベンが州都のQLD州は、東側が海岸沿いとなっており、グレートバリアリーフ、ハートリーフで有名なハミルトンアイランド周辺など、青い海青い空がいっぱいのオーストラリアらしい場所です。一方内陸は先住民アボリジニがいついた地として有名でアボリジニの文化を多く感じる州です。
南回帰線のあるロックハンプトンや常夏のケアンズもこのQLD州の都市ですが、気候、土地柄ファームも多く、セカンドワーホリを取るためにこの地域に来る方も多いです。従って、もともとそういったことを考えている方は移動がしやすいブリスベンからスタートする方も多いです。因みにQLD州は年中日本との時差が1時間の地域です。
語学学校の数はそれなりにありますが、シドニー、メルボルンと比べるとあまり安めの語学学校は少ない地域です。
ブリスベンから海に向かって1時間くらい行ったところにあるゴールドコースト。白い長い砂浜サーファーズパラダイスが魅力のリゾート地です。オーストラリアにはあまりない、大きな遊園地やシーワールドなどのアトラクション、カジノもあるなど日本からも一世を風靡した観光地ですし、日本人が投資したタワーマンションも乱立する地域です。従って、日本人にもなじみがあり、ゴールドコースを目指す留学生も少なくありません。観光地でもあるので大きくはない街ですが、比較的アルバイトも見つけやすい明るい印象の街です。
観光地であることから物価は高めで家賃もそれなりです。語学学校の数は大都市と比べると少なめですが、いくつか大手の語学学校もあり、専門学校もあるので、海好きな方には一定の生活、留学環境が整った街と言えるのではないでしょうか。因みに授業料はやや高めに設定されていることが多いです。
ゴールドコーストの下にあるのがバイロンベイです。州境ですが位置としてはNSW州です。オーストラリアの最東端の恒久的な人口は1万人程度の小さな町ですが、ヒッピー文化が芽生えている街として有名で、人気のリゾート地です。自由度が溢れるおしゃれな街で都会の喧騒など全く感じない、はまる人にははまる土地です。語学学校数はとても少ないですが、それでもいくつかあり、バイロンベイフリークが選択する地域です。のんびりとゆったりとバイロンベイを満喫したい方にとても合った土地柄です。
もっと詳しくゴールドコーストの特長・学校一覧
もっと詳しくバイロンベイの特長・学校一覧
ブリスベンやゴールドコーストより北部にあるサンシャインコーストとヌーサ。より青い海が似合う1年を通して休暇を楽しむ地域です。ビーチに囲まれ、有名なサーフィンスポットもあるリゾート地です。時間もゆっくり流れるようなのんびり過ごしたい方にとても合った地域で、そういった環境好きにはたまらない場所です。語学学校や専門学校はとても少ないですが、存在しており、最初からピンポイントでこの地めがけてくる方から、最初はシドニーなどの都会にいた方が、オーストラリアらしい自然を求めてい就く地域でもあります。
QLD州北部の中心地、ケアンズ。日本からの直行便もあって、オーストラリアの観光の玄関口ともいえる街です。人口は15万人程度ですが、世界各国からの観光地でもあるので小さいながら活気に満ち溢れている街です。東の海沿いはグレートバリアリーフが広がり、北の山間部にはキュランダ渓谷といってアボリジニの文化も体験できる海に山にオーストラリアを体感できる地域です。
南回帰線より上にある地域なので常夏で、南国という雰囲気です。日本からの観光客も多いため町中心部は日本人も多いですが、少し離れると田舎であり日本人としてもちょうどいい環境を味わえる場所です。
小さな町ですが、観光地なので比較的アルバイト数もあり、旅行関係等で経験を積みたい方にも適している街といえます。語学学校数はあまり多くないですが、人気の街なのでいくつかあります。数は少ないので比較的安い授業料の語学学校は少ないです。尚、専門学校もあるので、語学学校やワーホリ後の長期滞在に対しても対応ができる街です。
北部準州の州都ダーウィン。この名前の由来はもちろん、進化論のチャールズダーウィン。彼がこの地に寄港したことが由来です。カカドゥ国立公園や内陸のウルル(エアーズロック)に通じるこのノーザンテリトリー(北部準州)の北のトップエンドの玄関口がこのダーウィンです。北部準州の全体の人口は20万人と言われていますがそのほとんどがこのダーウィンに住んでいます。平均気温は常に30度前後で、サンセットマーケットで有名なミンディルビーチはクロコダイルがいるので遊泳禁止など北部準州らしい雰囲気を出しています。
教育機関は大学も複数あり整っていますが、それほど多くの語学学校は存在していません。こちらもピンポイントでこの地を訪れたいと思っている方や、The Ghan(ガン)と言ってアデレードからウルルを経由してオーストラリアを縦断する列車の出発終着駅がダーウィンなのでそのあたりの旅行を目論んでいる方にもいい拠点の土地かと思います。
オーストラリア五番目の都市、アデレード。上記の通りに北部準州の下に位置するサウスオーストラリア州の州都です。オーストラリアの中部に位置し日本とは30分の時差(夏時間は1.5時間)と、ほぼ変わらない時間帯で動いています。上記ガンの終着駅でもあるし、オーストラリアを東西に横断するインディアンパシフィック(シドニーーパース間)途中停車駅でもあります。人口120万人程度の街で、オーストラリアの都市の中では日本人がとても少ない街としても有名で、教会の街とも言われるくらいヨーロッパの雰囲気や白人系の方も多い街並みです。
有名な大学がいくつかありその学園都市でもありますが、語学学校の数は他の大都市と比べて少ない環境です。日本人も少なく英語の勉強に集中したい、その後のアデレード市内の大学への進学などを考えている方にとても合っている地域だと思います。
オーストラリア、西部、西オーストラリア州の州都パース。人口200万人程度、日照時間も多いとても穏やかな気候の都市です。オーストラリアの他の都市から一番離れた立地にある都市ですが、イギリス系のバックグラウンドが多く、世界で住みたい都市の一つとしても有名です。従って、パースは長く住みたいと思う都市のひとつで、一定の人気のあり、この地を最初から選択される方も結構いらっしゃいます。大きな都市なので語学学校の数もそれなりにあり選択肢も多いです。授業料は少々高めに設定されていることが多いです。
ホバートは、オーストラリア本土の下にあるタスマニア島であり、タスマスニア州の州都。北海道よりやや小さい大きさでオーストラリアの最南端にある人口20万人程度の都市です。日本人にとっては、映画タスマニア物語や美味しんぼでも紹介された蕎麦産地で知っている人もいる地域かもしれません。また、オーストラリア本土では絶滅したタスマニアンデビルの生息地としても有名です。
タスマニア大学があり、いくつか語学学校も存在していますが、とても少なく、一般的にはこの地を留学先として選択する方は少ないのではと思います。
いかがだったでしょうか。オーストラリアの主要都市の紹介をさせて頂きました。その土地の様子や語学学校の様子を主体に紹介をさせて頂きましたが、各地のリンク先も紹介していますのでそちらも参考に街の様子などをご覧になってみて下さい。
留学の観点から言うと、やはり、シドニー、メルボルン、ブリスベン、パースが選択されることが多いです。次いで日本から違い玄関口や人気がある都市としてケアンズ、ゴールドコーストがあるかなと思います。また、こちらはその土地に行ってみたいなというピンポイントで、ヌーサ、バイロンベイになるのではと思います。シドニー、メルボルン、ブリスベン、パースはそれぞれ大都市なので、生活環境も基本的に整えられており、安心感のある街ですので、このどこかから選択する方が一般的には多いのではと思います。
アルバイトなど生活の事を考えるのなら、シドニーやメルボルンから、海や夏の雰囲気を期待しているのであれば、ケアンズ、ゴールドコースト、ヌーサ、バイロンベイあたりから選択していくのが大まかな判断基準となります。
これらを参考にまずは場所を決定してみて、そしてその土地の中でご自身の目的にあった語学学校を選択していければいいのではと思います。それぞれ多くの特長や魅力のある都市ですので、しっかり情報を見て選択されてみて下さい。
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