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会場は熱狂の渦!新日本プロレスがシドニーを席巻した歴史的一夜

“「KU・SHID・DAーーーッ」と、勢いよく椅子から飛び上がり、顔を真っ赤にしながら両手拳を天に掲げる男性。その興奮ぶりからは、新日本プロレスの到来を今か今かと待ちわびていた様子が伝わる。”

2月16日(金)から19日(月)までの4日間に渡り、オーストラリアで初となる新日本プロレスの興行「Fallout Down Under Tour」が敢行され、ここシドニーでは2月18日(日)に、オリンピック・パーク内にあるキー・センター(州立スポーツ・センター)で大会が開催された。

昨年11月に、現IWGPヘビー級王座であるオカダ・カズチカが「メルボルン・シティ・レスリング」に参戦し、「オーストラリアのファンが新日本プロレスを望むなら、僕たちは戻ってくる」と宣言した事が実現。それに答えるかのごとく、会場は体格のよいオーストラリア人のプロレスファンで埋め尽くされ、熱狂の渦に包まれた。

ド派手はオープニングで盛り上がりが最高潮に達した後は、第1試合のゴングがなる。初戦はKUSHIDA対ロッキー・ロメロ。ジュニアヘビー級の両者らしい軽快でアクロバティックな技の掛け合いの結果、KUSHIDAがホバーボードロックを決めて勝利した。ここからは注目の試合をレポート。

第4試合はケニー・オメガが率いるバレットクラブ対オーストラリアの地元チームであるTMDK。大迫力の10人タッグマッチの応酬に会場のボルテージは一気に高まる。最後は、ケニー・オメガがスレックスに片翼の天使を決めて勝利を決める。試合後にケニー・オメガは、「俺たちは日本ではブーイングされるけど、シドニーでは大声援、おかしな事だぜ。」とインタビューで答えた。

第5試合は鈴木みのる&ランス・アーチャー対ジュース・ロビンソン&トーア・ヘナーレ。鈴木みのるの入場曲である「風になれ」が流れた瞬間から、オーストラリアのファンは大合唱。後半戦に突入しても、日本人レスラーのフィーバーぶりは止まる事を知らない。試合は鈴木みのる&ランス・アーチャーの一貫した悪役ぶりで攻め立て、最後には鈴木がヘナーレにゴッチ式パイルドライバーを炸裂させ勝利した。

そしてメインイベントでもある第7試合は、オカダ・カズチカ、ジェイ・ホワイト、ウィル・オスプレイを擁するCHAOSとコーディ・ローデスとマット&ニック・ジャクソン兄弟、通称ヤングバックスのバレットクラブによる6人タッグマッチ。選手入場の流れから試合終了のゴングが鳴るまで、とにかくコーディのヒールっぷりが冴え渡り、試合を大いに盛り上げる。結果は、オカダ・カズチカがレインメーカーを決めてCHAOSが勝利を納めた。

試合終了後は、ジェイ・ホワイト、ウィル・オスプレイ、そしてオカダ・カズチカによるマイクパフォーマンスで、オーストラリアファンへ向けた熱い感謝のメッセージが伝えられ、また必ずオーストラリアに戻ってくる事を約束。最後まで興奮冷めやらない盛り上がの中、今回のシドニー公演は幕を閉じた。

今回のオーストラリア公演に参加した誰もが、現地での日本人選手の認知度と人気ぶりに驚いたことだろう。今後、間違いなく盛り上がりをみせるオーストラリアのプロレス・シーンにとって、大きな意味を持つ特別な一夜になったに違いない。次回の開催が楽しみだ。

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