今週の主な予定、イベント
12/23(月)天皇誕生日、12月ミシガン大学消費者信頼感、米11月個人消費支出価格指数(PCE)
24(火)日銀月報、英国・米国は短縮取引、米11月耐久財受注/新築住宅販売
25(水)黒田日銀総裁講演
X"MAS DAY 英国・欧州・米国・オセアニアは休場
26(木)BOXING DAY 英国・欧州・オセアニアは休場、米新規失業保険申請件数
27(金)日本11月雇用統計・全国消費者物価指数・鉱工業生産・小売売上高
マーケットの焦点
キーワード:クリスマス・年末年始の閑散相場、日米インフレ指数、米企業の本国送金(リパトリ)、オプショントリガー
いよいよ今週はクリスマス週となり、来週は年末年始で市場の活性度も徐々に落ちていきます。
先週は年内最後の米国FOMCで緩和縮小(テーパリング)が行われるのか否かに市場の関心が集まりました。
最近の堅調な米国経済指標から根強いテーパリング観測はあったものの、”年内見送り”観測がやや勝る状態で木曜日早朝の発表を迎えました。
結果は来年1月から資産購入プログラムを現行の月間850億ドルから750億ドルに100億ドル減額されることが決定され、しかも失業率が6.5%の基準値に低下しても暫くはゼロ金利政策を継続すると言う“フォワードガイダンス強化”も表明され市場のショックを和らげる形となりました。
このFOMCの結果を受けてドル高/株高が進行しました。
ドル円は5年2カ月ぶりに104円台に上昇し、ユーロは1.36台に、またポンドは1.63台に反落しました。
またフォワードガイダンス強化を好感してNYKダウは16,287.84に史上高値を更新し、日経平均も15,900円台に上昇するなど世界的に株価が上昇し、リスク選好的の動きが活発化しました。
ただ中国だけは最近の短期市場金利の上昇を嫌気して株価が軟調推移しています。
今週はクリスマス休暇シーズン入りで市場活性度は落ちることが予想されます。年末年始の薄商いの中ドル円も調整反落の可能性があります。
ただし最近のドル円上昇の背景は、米国のテーパリング観測以外にも日本サイドでも円売り材料が目白押しです。
12月の日銀短観では大企業DIが+16に上昇し、また11月の貿易収支は2カ月連続で1兆円超の赤字となり、今年の貿易赤字総額が10兆円を越えることが確定しました。
本日は米国の11月個人消費支出価格指数(PCE)が発表され前回の+1.1%から+1.2%への増加が予想されますが、米国のディスインフレーション懸念の後退が米市場金上昇を促すでしょう。
一方27日には日本の11月全国消費者物価指数が発表されますがこちらも10月の+0.9%(前年比)から+1.1%への上昇が予想され、2%の目標に向けて黒田日銀総裁の異次元の緩和が継続することになりそうで、日米金融政策スタンスの差がドル円をサポートするでしょう。
また年末に向けた米企業の本国送金(リパトリ)のドル需要やそれを見越したドルコールオプション(ドルを買う権利を取得)に106円値レベルまでの消滅条件付きオプション(ノックアウトオプション)を組み合わせたオプション取引が活発であり、特にドル円が105円台、106円台に上昇すればオプショントリガーに係るドル買いが出る可能性も指摘されます。
今回11月にドル円が100円を再び上抜けして以降、5月から続いた三角保合(ペナント)をブレークし、テクニカルにも上値テストの可能性が依然強い状況です。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.8821-0.8970 AUDYEN 91.07-93.01
今週の予想レンジAUDUSD 0.8800-0.9100 AUDYEN 91.50-94.50
今週の豪ドルは徐々に底入れから、反発地合でしょう
先週の豪ドルは88セント台前半に今年の安値を更新し、豪ドル円も91円台前半まで下落した後、週末に向けて反発しました。
火曜日のRBA議事録で「豪ドルは依然不快なほど高い、追加緩和の可能性を閉じない」と述べられ、また同日発表された政府の”年央経済・財政見通し”では今年度の成長見通しをGDP+2.5%(前回8付きと同じ)に据え置く一方、来年度の見通しを+3.0%から+2.5%に引き下げ、また本年度の財政赤字見通しを8月時の301億ドルから470億ドルに増加させました。
水曜日のスティーブンスRBA総裁の議会証言で再び「豪ドルは不快なほど高い」が連呼されました。
これらのネガティブ要因に加えて木曜日早朝のFOMCにおけるテーパリングの決定で豪ドルは対米ドル中心に大きく値を崩しましたが、さすがに週末にかけては、悪材料出尽くしから89セント台前半、93円近辺に反発しています。
年末にその年の最安値圏で豪ドルが終わるのは異例であり、年末の資源会社の豪ドル買い需要の高まりや、市場のリスク選好の動き、更には依然としてかなりの売りポジションの積み上がりを考えると、年末にかけて調整買い戻しが入っても不思議ではないでしょう。
来週30日(月)には来年の相場見通しをお知らせします。
新年は6日(月)から始めます。
それでは
A Merry X'mas and a Happy New Year ! ! !
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
http://www.gaitame.com/gaitame/