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シドニー発豪ドル見通し(21July 2014)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

7/21(月)日本休場”海の日”

22(火)米6月中古住宅販売、米6月CPI

23(水)豪州Q2CPI、英中銀議事録

24(木)日本6月貿易収支、黒田日銀総裁発言、NZ準備銀行理事会、中国7月HSBC製造業PMI、独/ユーロ圏7月製造業PMI、米新築住宅販売、米新規失業保険申請件数

25(金)安倍首相中南米訪問、日本6月CPI、独7月ifo景況感、英Q2GDP、米6月耐久財受注

マーケットの焦点

キーワード:地政学的懸念(ウクライナ、イラク、パレスチナ)、日米消費者物価指数、GPIF

先週は久しぶりにリスク回避そしてその巻き戻しに相場が変動しましたが、主要国の株価は週央に下落するも結局高値圏を回復しています。

為替市場では”リスク回避の円買い・ドル買い”の影響が残っています。

週前半はイエレンFRB議長の半期に一度の議会証言で、これまでの緩和継続姿勢を保ちつつも「経済データ次第では利上げ時期の前倒しの可能性」が指摘されたことからドルが全般的に堅調に。

しかし木曜日にウクライナ上空でマレーシア航空機が爆発墜落し原因がミサイル攻撃である可能性が指摘されたことから一気に株安、債券利回り低下、金高、円高のリスク回避相場になりました。

ドル円は一時101円近辺まで売られ、ユーロ円も136円台後半、ポンド円も172円台後半に下落しました。

しかし週末に向けては係るリスク回避の動きもやや一服感が出ています。

今週市場の焦点はやはり地政学的リスクでしょう。

ウクライナにおける民間航空機墜落事件をめぐりロシアと欧米の対立が更に高まっており、ウクライナ情勢の緊迫化はリスク回避の円買いにつながります。

またイラクでは依然としてアルカイダ系武装組織「イラク・シリア・イスラム国」とイラン・イラク・サウジアラビアとの緊張が高まっており、パレスチナではイスラエルによるガザ地区への地上侵攻により中東全体の地政学的リスクが高まりつつあります。ただ中東リスクはリスク回避側面がある一方、原油高の原因となり、米国が軍を派遣しない限りむしろ”有事のドル買い、原油高の円売り”材料ともなりますので為替相場への影響は複雑です。

今週は22日に米国の6月消費者物価指数が発表になりますが、前年比+2.0%程度(前回は+2.1%)であればコアインフレ率上げ渋りからFRBによる早期の利上げ観測が後退するでしょう。

一方24日には日本の6月消費者物価が発表になりますが、こちらは前年比+3.3%(前回+3.4%)となっており、消費増税の影響+1.7%を差し引いたコアインフレ率が+1.6%程度と上げ渋れば、日銀の追加緩和観測につながる可能性があります。

また24日には日本の6月貿易収支が発表になりますが予想は-6,653億円と前回の-9,108億円から赤字幅が縮小しますが、一方季節調整済では-1兆928億円の予想となっており、原発稼働停止・原油価格上昇の影響が強くなりそうでこちらは引き続き円売り材料。

また最近ドル円がやや軟調ですが、下がったところで実際にGPIFなど日本の機関投資家が外貨建て資産投資を増やすのかどうかも注目されます。

このように今週もドル円は売り買い両材料混在ですが、やはりリスク回避/巻き戻しによるユーロ円やポンド円などの円クロスの動きもドル円相場に影響を与えるでしょう。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9329-0.9411  AUDYEN 94.39-95.50

今週の予想レンジ AUDUSD 0.9250-0.9450  AUDYEN 93.00-96.00

今週の豪ドルも引き続き売り買い交錯でしょう

先週はイエレンFRB議長の出口戦略に言及したややタカ派的な議会証言を受けて上値の重い展開となり、加えて木曜日のマレーシア航空機事故のニュースでリスク回避の動きが強まり93セント台前半、94円台前半に下落しましたが、週末に向けては94セント台、95円台を回復するなど”行って来い”の展開でした。

今週は国内指標では水曜日のQ2CPIが注目されます。

予想は全項目(ヘッドライン)が前期比+0.5%前年同期比+3.0%(前回は+0.6%、+2.9%)でRBAが注目するアンダーライイングCPIは前回前期比+0.55%、前年同期比+2.65%でしたが、予想を大きく上回らない限り、RBAの金利据え置きスタンスに影響を与えないでしょう。

中国のQ2GDPが前年比+7.5%と予想をやや上回りましたが中国当局が「中国経済は今後試練に直面」と述べたことから中国不安が残り、また商品相場も最近冴えない展開で豪ドルの上値が重い展開となっています。

ただ足元はやはり地政学的リスク動向に影響を受けやすい展開となるでしょう。

スティーブンスRBA総裁の度重なる”豪ドル高”けん制発言にもかかわらず豪ドルに大きな崩れがないのは、やはり潜在的な投資家需要があるためだと考えます。

 

Have a nice week in advance !!!

 

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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