今週の主な予定、イベント
8/15(月)
日本Q2GDP、日本6月鉱工業生産、8月NY連銀製造業景気指数、6月対米証券投資
16( 火)
RBA議事録、英国7月CPI・小売売上高、7月米住宅着工件数・CPI・鉱工業生産
17(水)
豪州Q2賃金コスト指数、英国7月失業率、FOMC議事録
18(木)
日本7月貿易収支、豪州7月雇用統計、ユーロ圏7月CPI、ECB議事録、米新規失業保険申請件数、8月フィラデルフィア連銀景況指数、米7月景気先行指数
19(金)
日本6月全産業活動指数、カナダ7月CPI、カナダ6月小売売上高
1)マーケットの焦点
キーワード:米国利上げ観測(強い7月雇用統計、弱い7月小売売上高を受けて)、日銀緩和観測、日銀限界論、北朝鮮ミサイル実験、原油価格
8月も中旬になり北半球はホリディ―シーズンで日本も盆休みとなり夏枯れ相場の様相です。
8月に入ってからRBA、BOE、RBNZと立て続けに利下げが行われ、加えて米国の利上げ観測も遠退いて世界的に金融緩和傾向が継続して株価は堅調推移しています。
また一時40ドルを割っていた原油価格も9月のOPEC、非OPEC合同ル会議で原油価格安定のための協議がなされるとの報道もあり44ドル台に反発しており商品相場もそこそこ堅調です。
8月5日発表の強い米国7月雇用統計を受けてドルは上昇しましたが、先週発表されたQ2の労働生産性が三期連続でマイナスとなったことで反落し、金曜日に発表された7月小売売上高が前期比0.0%、自動車を除くコアが-0.3%と予想を下回り、再びドル軟調となっています。
ドル円は米雇用統計を受けて102円台半ばまで反発しましたが先週金曜日には一時100円台後半まで反落。ユーロも一時1.12台まで反発。
その中でポンドだけは景気先行き不安や追加緩和観測もあり1.29台後半、130円台後半にじり安推移しています。
ドル円については日銀が「9月に異次元緩和の効果を総括的に検証する」と述べていますが、市場では”日銀の国債買い入れが限界に達している”とか”審議員の中にマイナス金利反対派が増えている”など日銀の金融政策限界説も聞かれました。
また8月の盆休みシーズンを控えて本邦輸出業者は休暇中のドル売りオーダーを銀行に出していく傾向にあり、加えて8月は米債利払い月に当たるため米債の元本・利息の円転需要も報告されています。
今朝発表された日本のG2GDPは前期比+0.0%(予想+0.2%、前回+0.5%)、前年比+0.2%(予想+0.%、前回+1.9%)と予想を下回り日銀緩和期待が強まると同時に、失望感から株価は下落しており、ドル円相場へはどちらにも大きく反応していません。ただ日銀の政策余地が徐々に狭まれば、株価下落・リスク回避の円買い材料とみなされるでしょう。
一方米国は相変わらず”強い雇用と弱い経済指標”混在であり、市場の利上げ期待値は9月が10%、12月が40%と依然低調です。
緊急避難措置としての超低金利政策はいつ解除されてもおかしくありませんが、それがドル買いにつながる地合いではないように思います。
引き続き”ドル安、円高、ポンド安”が基本の相場展開と考えます。
2)豪ドル見通し
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7597-0.7758 AUDYEN 76.50-78.63
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7550-0..7750 AUDYEN 76.00-78.50
.今週の豪ドルは: 現レベル中心の揉み合いでしょう
先週の豪ドルはドルがやや軟調推移するなか、一時77セント台、78円台まで上昇しました。原油の反発、鉄鉱石や石炭価格の堅調など商品相場が全般的に底堅い動きをしたことも豪ドルをサポートしました。
またスティーブンスRBA総裁が講演で「インフレターゲットを2-3%から下げる必要はないが、金融政策の効果については現実的に考えるべき」と述べたことから、今後の結局的な利下げに否定的とうけとれれ、豪ドルは77セント台、78円台に上昇しました。
しかし発表された7月の中国鉱工業生産と小売売上高がともに予想をやや下回ったもあり、76セント台、77円台にやや反落しています。
今週はQ2の賃金コスト指数が発表されますが、前期が前年比+2.1と弱い伸びであったこともRBAの懸念事項で、今回の結果が注目されます。
一方木曜日には7月の雇用統計が発表されます。
夏枯れ相場の中、豪ドル相場に大きなフローが入る可能性は少なく、暫く現レベル中心の揉み合い相場が予想されます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。