＜主な予定・イベント＞

8/21(月)OPEC・非OPEC主要生産国合同専門委員会、米韓合同軍事演習 22（火）独/ユーロ圏8月ZEW景況感指数、トランプ大統領アリゾナ州で集会 23（水）独/ユーロ圏8月製造業PMI、米７月新築住宅販売、ドラギ総裁講演、ダラス連銀総裁講演 24（木）米７月中古住宅販売、米新規失業保険申請件数、カンザスシティー連銀主催ジャクソンホール年次シンポジウム（～26日） 25（金）日本７月CPI、独8月ifo景況感指数、米７月耐久財受注、イエレン議長/ドラギ総裁ジャクソンホールシンポジウムで講演

＜マーケットの焦点＞

先週は日米の株価や商品相場は軟調で、リスク回避の動きはやや後退しましたが、ドル相場は反発の後、再度軟化しています。 先週米朝関係では、各国が対話による解決を訴え、また金労働党委員長んも「米国の行動を暫く見守る」と発言して緊張がやや緩和しましたが、一方スペインで新たなテロが発生して多くの犠牲者が出るなど、市場では引き続きリスク回避の動きが継続しています。 一方トランプ政権では“影の大統領”と言われたバノン首席戦略補佐官の退任（事実上の更迭）が発表され、同氏は「我々が勝ち取ったトランプ大統領は終わった」と発言しました。同氏がトランプ大統領を見限ったとの見方もあります。 いずれにせよ最近顕著なトランプ大統領側近の度重なる辞任に歯止めが掛からず、トランプ政権への不透明感が増しています。 更に発表されたFOMC議事録では、メンバーの低インフレへの懸念が改めて確認され12月追加利上げ観測が後退しました。 今週は本日米韓合同軍事演習が行われますが北朝鮮は「火に油を注ぐ行為」と牽制しており、その反応が注目されます。またスペインテロなどアラブ関連を含めた地政学的リスクが引き続き焦点となるでしょう。 またバノン氏が辞任し、更に求心力の低下が著しいトランンプ政権関連の情報にも市場は注目しています。（ロシアゲート疑惑も依然未解決）。 更に木曜日には米国カンザスシティー連銀主催のジャクソンホール年次シンポジウム（～26日）が開催されますが、25日（金）にはイエレン/ドラギ両氏の講演があります。 FRBの引き締め観測がやや後退する中でのイエレン議長の講演と、先週「新たな金融政策に関するメッセージを打ち出さない見通し」と報道されたドラギ総裁の講演が特に注目されます。 引き続きドル売り材料が多い現状ですが、材料織り込みとなると、再びドル買戻しが顕著になるという従来からのパターンが果たして健在か？

＜豪ドル相場＞

先週のレンジ：　AUDUSD 0.7808-0.7962　AUDYEN 85.99-87.56 今週の予想レンジ：AUDUSD 0.7800-0.8000　AUDYEN 85.00-88.00

今週の豪ドルはドル安の流れがサポートする一方、上値では高値警戒感も根強く、売り買い交錯でしょう。

先週の豪ドルは週初は最近のロウRBA総裁以下、RBA当局の“豪ドル高牽制”の影響が残り下値をテストしました。一方景気指標では発表されたQ2の賃金コスト指数が、結果は前年比+1.9％と予想通りでしたが、Fair Work Commission（公正労働委員会）が最低賃金上昇率をこの7/1から従来の2.4％から3.3％に引き上げことや、最近の労働市場の改善から今後上昇が見込まれること、及び翌日発表された７月の雇用統計は、part-time-jobの急増が背景とはいえ、27.9千人と予想を上回る就業者数の増加（5か月連続増加）となったことが好感され、豪ドルは下げ止まりました。 また46ドル台まで下落していた原油価格が米国で稼働中のリグが前週比5基も減ったことが発表され48ドル台にジャンプアップしたことも豪ドルをサポートしました。 今週は大きな国内指標の発表もなく、引き続き地政学的懸念やジャクソンホールシンポジウムでの各国中銀総裁の発言が主な材料となりますが、ドルが更に大幅続落する事態とならない限り、豪ドルの上値は80セント、90円でキャップされた状況が継続しそうです。