【キャンベラ21日AAP】 アフガニスタンで21日、ヘリコプターが衝突し、豪人兵士3人が死亡した。これを受け、連邦政府はアフガニスタンから豪軍の撤退を求める国民の圧力に直面することが予想される。
2週間前にはアフガニスタンの道路わきで発生した爆破で豪人兵士2人が死亡したばかり。過去9年間で豪人兵士16人の死者を出したアフガニスタンの戦争に、豪国民の苛立ちは増す一方である。
21日に公表されたエッセンシャル・リサーチによる世論調査で、国民の3分の2が政府にアフガニスタンからの豪軍撤退を求めると回答したことがわかった。また、アフガニスタンへのオーストラリアの軍事的参与を引き続き実施すべきと回答したのはわずか4人に1人だった。軍隊撤退を要求した人のうち労働党支持者は61%、保守連合支持者は55%だった。しかし、いずれの支持者も党の方針に満足していないようだ。
アボット野党党首は、次期選挙で勝利した際にはアフガニスタンの豪軍隊の数を増やす姿勢を示している。また、ラッド首相は「アフガニスタンでの我々の使命が厳しいものであることを認識している。しかし、この使命は我々の共通の安全保障にとって極めて重要である」と述べた。ラッド首相は来週トロントで開催されるG20サミットでオバマ米大統領と面会する予定で、アフガニスタンでの軍事問題が議題に上がることが確実視されている。