【シドニー24日AAP】 NSW州が導入した飲料ボトルなどの回収制度「リターン・アンド・アーン」を導入したことで、ソフトドリンクやボトル入り飲料水などが値上がりし、消費者はこれまでより最大14セント高い料金を支払う結果となっていることが、同州価格規制当局の調べで分かった。
NSW州のベレジクリアン首相は今年2月、消費者が空き缶やボトル1本を10セントと引き換える新たなシステムについて、野党労働党が消費者の支出が1億ドルに上っていると指摘したことに対し、大きな「初期段階のトラブル」があると認めた。ただ、環境保護のために同制度を継続する価値はあるとの見解を示した。
また、NSW州の独立価格規制裁定委員会(IPART)のボクスウェル会長は、NSW州の境界近くでは、消費者がより安い飲料を求め、同様の制度を導入していない州まで出かけて買い物をしていると指摘。IPARTはまた、回収ポイントとして承認を受けるために、小売店が支払う料金などについても懸念を示している。