【シドニー10日AAP】 慈善団体サルベーション・アーミーによる募金活動、レッド・シールド・アピールが行われる時期を迎え、シドニーで10日、募金を呼びかける会合が開かれた。会合では、かつてホームレスだった少年が、深刻化するホームレス問題をより深く掘り下げて考えるべきと訴えた。会合には600人以上のビジネスリーダーが出席。今年はNSW州と首都特別地域(ACT)合わせて2,620万ドル、全国では7,300万ドルを目標額としている。
10年前にホームレスの若者だったオーウェンさんは、ドキュメンタリー映画「The Oasis」にも出演しており、センセーショナルな内容で話題となった同映画は、複数の賞を受賞した。オーウェンさんはサルベーション・アーミーで働く夫妻と出会い、ホームレス生活から抜け出すことが出来たという。今年末には同映画の続編が公開予定となっている。
また、The Oasisを製作したのダーリング監督は「前回の選挙キャンペーンでも、この度の新年度予算案でも、ホームレスという言葉を一度も耳にしなかった」と話し、ホームレスは寝る場所がないだけでなく、貧困、トラウマ、虐待などに関わる問題だと指摘した。