【シドニー27日AAP】 今後10年にかけて生鮮食品の価格が急激に高騰することが予想され、オーストラリアで増え続ける肥満率を抑制するための努力も実らないだろう。
クイーンズランド大学地球気候変動研究所によると、生鮮食品の価格は45%ほど増す可能性があるという。これは、新鮮な果物や野菜の定期的な供給が難しいオーストラリア人にとって、さらなる追い討ちをかけることになる。研究所のローレンス教授は「低所得者はジャンクフードを買う傾向にある」と懸念を示した。
2050年までに予想される世界の90億人を支えるには、世界食料供給の効率を50%~100%の間に改善する必要がある。一方、世界では土地劣化のために利用できる農地が減少し、水問題が浮上している。また、研究・開発費の落ち込みに伴い、生産力は横ばいの状態である。「これらの要因が絡み合い、食品価格の高騰を引き起こす」とローレンス教授。