【キャンベラ1日AAP】 労使裁定機関フェアワーク委員会は1日、7月1日から最低賃金を3.5%引き上げ1時間当たり18.93ドル、週当たり719.20ドルとすると発表した。これにより、オーストラリアの最低賃金はルクセンブルクをわずかに抜き、世界最高となった。
連邦のローンディー職場関連相は、最低賃金の引き上げの決定は連邦政府による経済政策が正しく、雇用成長のための政策が上手くいっている証拠との見方を示した。また、野党労働党のオコナー議員は、国民が堅調な経済の分け前を受け取るためには、賃金引上げは必要との見解を述べた。
一方、グリーンズ(緑の党)のブラント議員は、経済状態は明らかに良好だが、貧困層の4人に1人はフルタイム労働者だとした上で、「最低賃金が貧困レベルを超えるような、新たな法律が導入するまでは、国内の不平等は広がっていくだけだ」と話した。