【シドニー13日AAP】 今年4月、シドニー北部チャッツウッドの住宅街で発生した看護師殺害事件に関する公判が13日、シドニーのダウニング・センター地方裁判所で開かれ、ウォルター・チャラン・マーシュ被告の妻や義弟が証言し、犯行後の被告の言動などが明らかにされた。
この事件は、ベテラン看護師のミッシェル・ビーツさん(57)が自宅前で複数回切りつけられ殺害されたもので、事件発生から約1カ月後、マーシュ被告が逮捕された。同被告は米海軍の元隊員で、2008年8月からオーストラリアで生活をしており、被害者と同じ病院で約1年間、看護師として勤務していたこともある。事件当時はベトナム人の妻(26)とその弟(20)と一緒に住んでいた。
この日の公判での妻の証言によると、事件があった日の夜、マーシュ被告は妻に殺害のことを告白。妻は当初、警察の聴取に対して被告をかばうため虚偽の証言をしたが、それはベトナムの文化で家族をかばうことは重要だとされているためだとした。しかし同居していた弟と話をした後、間違っていることに気がつき、被告が殺害の予行練習をしていたことや被害者の住所を見つけたときのことを警察に証言したという。
また義弟の話では、マーシュ被告は事件後、警察やメディアが大騒ぎしていることを楽しんでいる様子だったという。
マーシュ被告は裁判で、妻らの証言が始まった当初は着席していたが、途中で退席した。
同被告は12月3日、NSW最高裁に出廷する。