【キャンベラ15日AAP】 オーストラリア健康福祉研究所によると、2009・10年度に新たに結ばれた養子縁組の数は412件。前年の441件からさらに減少し、1970年初頭に調査が開始されて以降、最低の数となった。
同年度において、養子として迎えられた子供の半分以上は5歳以下で海外から。子供の出身国でみると、アジア諸国で多いのはフィリピン、中国及び韓国など。アジア以外では、エチオピアがトップ。オーストラリア人の子どもは全養子縁組の数に対し46%。そのほとんどが親戚や養護者など、子供のことを既に知っている人物によるものだった。また、養子を迎え入れた人の半分以上が実子のない40歳以上。9割が子供が生みの親と連絡を取ることに了解している。
養子縁組に関する調査が行われた70年代初頭は、毎年8000人以上の養子縁組があった。90年代後半以降は、その数は400人から600人となっていた。養子縁組が減少した要因として、IVF(体外受精)の技術向上などが挙げられている。
連邦政府は、今後国内での養子縁組がスムーズに行われるよう制度の見直しを行うなどとしている。