【メルボルン25日AAP】 VIC州で一昨年、喘息や花粉症の症状が悪化する“雷雨喘息”によって10人が死亡、1,400人が病院に搬送された。審問では、喘息発症前の屋外活動との関連が疑われている。
2016年11月21日、高い花粉率や強風、高温、湿気、寒冷前線が組み合わさり、メルボルン各地で雷雨喘息を発症する人が続出した。犠牲者らは最初の症状発生からわずか15分で呼吸停止になった。
王立メルボルン病院でアレルギーや呼吸系を担当するジョー・ダグラス博士によると、犠牲者の多くが喘息発症前に屋外活動をしていた。法学部生のホープ・カーネバリさん(20)は、自宅で呼吸がゼーゼーしたため新鮮な空気を求めて外に出たところ、倒れて死亡。プリヤンサ・ペイリスさん(57)は、喘息発症前に外で洗濯物を取り入れ、車をガレージに入れていた。犠牲者全員が喘息を患い、花粉症患者でもあった。同博士は、「花粉の上昇気流を避け、屋内に滞在するのは悪くないだろう」と話した。
嵐はメルボルンの西から発生。犠牲者の多くはメルボルン西部および北部にいた。また、特にアジア系の人が喘息の影響を受けた。