【キャンベラ5日AAP】 気象庁の発表によると、昨年一年間の降水量は690ミリで、国の平均降水量の465ミリを大きく上回った。これは2000年以降最大の降水量で、観測が始まった1900年以降第3位の記録となった。
昨年は初頭から「エルニーニョ現象(太平洋の広い海域で海水の温度が上昇すること)」がみられ、オーストラリア東部広域において干ばつに似た状態となったが、秋に入ってこれが急きょ「ラ・ニーナ現象(エルニーニョ現象と正反対の現象)」になったことが原因とみられている。
昨年一年を通してみると、1月から5月にかけての降水量は、WA州西部及びTAS州南部を除いた全国で平均降水量をやや上回る程度であったが、7月になってラ・ニーナ現象が強まり、QLDやNSW、NT準州やSAなどで珍しく豪雨が続いた。
州別にみると、QLD州は昨年、史上最高の降水量に見舞われ現在も洪水の被害が広域で続いている。またNT準州、NSW州、SA州でも史上3位、VIC州では史上5位の降水量となった。