【シドニー２日ＡＡＰ】　　　フランス領ポリネシアのボラボラ島に旅行をしたカップルが、現地での工事騒音のために旅行を楽しむことができなかったとして、５０００ドルの賠償金を裁判所から受け取った件で、ＮＳＷ州最高裁は２日、この賠償金支給は間違いであったとして、全額返金を決定する判決を言い渡した。

ルー夫妻は２００９年、旅行会社「フライト・センター」を利用してボラボラ島に出かけたものの、現地で宿泊した高級ホテルの工事がもとで騒音に悩まされ、また作業トラックによってプライベート・ビーチの利用が制限されるなどといったトラブルに遭遇。帰国後、フライト・センターに１万５,０００ドルの賠償訴訟を起こし、地方裁判所の少額賠償部より４,８９８ドル６６セントの賠償金を受け取った。

しかしこれを不服としたフライト・センターが最高裁に対してこの問題を訴えたもので、この日、裁判長は、被告夫妻は精神的ダメージを受けてはいるものの、精神病の原因となっていない程度であれば、過失であれその損失に対する責任は回避されるものとするとし、フライト・センター側の訴えを受け入れる判決を出した。