【シドニー10日AAP】 女性患者に対して事前承諾なく生殖器の切除手術を施した元医師に対する裁判が10日午後、NSW州裁判所で行われ、有罪判決が下された。
2002年8月、この医師はキャロリン・デ・エジェネイアーさん(58)に対し、陰唇部のがんの除去手術を行った際、エジェネイアーさんが麻酔で意識を失う寸前に「陰核も除去するから」と耳元でつぶやいた。手術に立ち会った女性看護師は「どんなことがあっても私は陰核まで除去されたくない」と言ったが、医師は「この患者の夫はもう亡くなっているからいいんだよ」と答えたという。
加害者の医師は、患者の命を救うためには必要な処置であったとして無実を主張してきた。エジェネイアーさんは、「こんな処置が行われることを知っていればあの病院には絶対に行かなかった。私の生殖器はすべて失われた」と話した。この医師への刑の言い渡しは後日行われる。