【メルボルン27日AAP】 ディーキン大学による調査の結果、VIC州では肥満や体重超過の子どもの数が減少していることが判明し、同大学のスウィンバーン教授は、今後、肥満傾向を転換できることを示唆した上で、実現には長い道のりとなることを認めた。
1999年~2007年までの期間に2歳~3歳半までの幼児22万5430名を対象に調査を実施したところ、肥満や体重超過の割合は3歳半では3.1%、2歳では1.1%減少した。
スウィンバーン教授は「これらの結果は、あるグループにおいて体重超過や肥満の割合が減少しただけでなく、ここ数年でみられる肥満の拡大を抑制、転換させることができるかもしれないという希望の兆しを示している」と語った。
しかし、児童の肥満レベルは依然として高く、同教授は、児童肥満を減らす戦いは終了したという考えに対して警鐘を鳴らし、子どもを対象に販売されるジャンクフードを制限することで保護者をサポートするより厳しい政策の必要性を改めて訴えた。
オーストラリア統計局(ABS)は「オーストラリアの子どもたちに蔓延する最近の肥満傾向は、ある懸念を引き起こしている」とし、現在20歳の人の寿命は男性で1.7年(2001年レベル)、女性で2.2年(1997年レベル)短くなる可能性があると指摘している。