【キャンベラ１２日ＡＡＰ】　　　来年度予算案発表を来月に控え、その内容に関する憶測が飛び交い始めている。ギラード連邦首相は、昨年末に発生した国内の洪水被害や日本の地震・津波による経済的影響などを踏まえ、予算案は厳しいものなると認める一方で、現在の赤字財政を当初の目標どおり２０１２／１３年度には黒字に回復させることに強い意欲を示した。

来月１０日に発表される２０１１／１２年度予算案では、健康に関する重要なプロジェクトの研究費が今後４年間で４億ドルの大幅削減があると伝えられている。これを受けて医療研究者らは１２日、抗議のための会議を開き、予算削減でがんの最新研究が進まなくなり、国内の優秀な研究者が海外に流出する結果を招くと警告した。

ギラード首相はキャンベラにてレポーターに対し、財政を黒字に回復させることで最大の経済能力を発揮することができるとし、改めて財政黒字に向けた当初の目標に変わりはないことを強調した。