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HMASアデレード 海底で永遠の眠り

【アボカ・ビーチ13日AAP】   退役軍艦「HMASアデレード」沈没計画は、イルカの集団が出現するなどのハプニングもあったが、最終的には13日正午前、NSW州中央沿岸部の町アボカ・ビーチから1.8キロ沖で海底へと沈んでいった。今後は、海の生き物の住処(すみか)となりダイバーのアトラクション・スポットになることが期待されている。

全長138メートルのHMASアデレードの沈没計画は、当初昨年3月に実行される予定だったが、計画に反対する「ノー・シップ・アクション・グループ」による訴訟や船体に残っていた有害な赤のペンキの除去作業などから1年以上遅れて、やっとこの日、計画実行となった。

抗議を行ったのは他にも地元の先住民グループで、彼らは10日、同ビーチでクジラを呼ぶ伝統のセレモニーを行った。その甲斐あってか沈没実行予定の午前10時半前に、HMASアデレード周辺にイルカの集団が現れ、海軍が安全な場所へ移動させるまで沈没作業が行われなかった。

抗議団体がデモを行う一方で、海岸には多くの観光客が歴史的瞬間を一目見ようと集まった。また、NSW中央沿岸対策相は、海底に眠るHMASアデレードが魚礁となり、ダイバーが集まることで地域に大きな観光収入をもたらすであろうと話した。

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