【メルボルン19日AAP】 2月22日に発生したニュージーランド・クライストチャーチでの地震で、メルボルンの医師が恋人へプロポーズする予定で用意していた2万6000ドルの婚約指輪がホテルに残されたままになっていた件で、指輪は無事に医師の元へ返された。
ケニー・ラオ医師は、クライストチャーチ地震発生時、泌尿器系関係者の会議に出席するため現地にいたが、後からやってくる恋人にプロポーズをするために婚約指輪をホテルに保管していた。地震発生後、けが人の救助活動を行っていたラオ氏は、数時間後に指輪をホテルに残してきたことに気がついたが、ホテルは立ち入り禁止だったためやむなくオーストラリアへの帰途についた。その後、同氏は恋人とともに日本に向かい、代わりの指輪でプロポーズをし、婚約者としてオーストラリアへ帰国したが、その4日後に東日本大震災が発生した。
ラオ氏は、日本出発前に友人らに対して「向こうに着いたらすぐにプロポーズするよ。また地震に邪魔をされてもいけないからね」と冗談を言っていたという。同氏は先週末、クライストチャーチ入りし、立ち入り許可が出たホテルに戻り指輪を取り戻した。「地震の後ずっとホテルや指輪がどうなったか気になっていた。やっと彼女に本物の婚約指輪を渡すことができた」とラオ氏。