【メルボルン27日AAP】 内部告発サイト「ウィキリークス」がフェアファックス系紙に提示した情報によると、中国によるチベット弾圧に絡んで、オーストラリア政府が人権問題について中国政府に歩み寄ろうとしていることについて、中国政府は一蹴していたことが分かった。
ウィキリークスが公開した米外交文書では、オーストラリアと米の両政府間で、中国政府の人権問題協議を却下する姿勢について機密的に情報交換されている。これによると、2007年、ハワード首相(当時)がチベットのダライ・ラマ法王と会談を行ったことについて、当時の中国外務大臣補佐は強い遺憾の意を示している。また一方で、中国政府はオーストラリアに対して、当時発生したテロリストと誤認されインド人医師を逮捕したことや、NT準州で起こった移民希望者への対応のずさんなことを挙げ、自国の人権問題はどうなっているのかと逆に質問を投げかけた。