【シドニー2日AAP】 豪ドルは2日朝、今年後半に向けて金利の上昇と高物価が見込まれるため、1983年12月以降始めて1ドル=1.10米ドルにまで高騰した。
ムーティーズは、世界の金融危機においてオーストラリア政府が低債務水準を維持し、経済回復を果たしたとし、トリプルAの格付けに据え置いた。同日午後には、米国によるアルカイーダのビンラディン殺害の報が伝わり、米ドルが上昇、豪ドルは1ドル=1.094米ドルの水準まで軟化したが、その後の夕方現在も約1.095米ドルで取引されている。
豪ドルの高騰は、輸入品やオンラインショップの購入客、また海外旅行者には嬉しい知らせだが、多くの地元企業、特に輸出業者には厳しい状況を招く。
オーストラリアの政策金利は現在4.75%であるが、インフレを示す数字が加速したため上昇することが予想される一方、米国の金利は0~0.25%の範囲にあるため、オーストラリアとその通貨が魅力的な投資先となっている。