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豪研究班、HIVワクチン開発間近

【シドニー6日AAP】   メルボルン大学の研究チームが、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)用ワクチンの発見に一歩近づいた。今後10年以内に予防接種が提供できればとしている。

同チームは、免疫システムにHIVウイルスの発見・攻撃を行うよう誘発する「ADCC」と呼ばれる抗体を、HIV陽性者が生成することを発見した。また、この新発見に関する報告書の主任著者であるスチーブン・ケント教授によると、血液サンプルの分析結果からも、この抗体がウイルスを強制的に変化させ弱体化させることがわかった。

しかし同教授は、「HIVをとらえるまでは抗体ができないため、すでにHIVに感染している場合は治癒できない」とも語った。一方、感染前ならば抗体を誘発でき、全体的な感染予防につながる可能性が高いそうだ。そこで研究チームは現在、ADCC抗体を誘発するHIVワクチンを開発中。

世界では約3,000万人がHIVに感染しており、オーストラリアでも2万人が感染。その数は増加傾向にある。

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