【ブリスベン10日AAP】 6年前にインドネシア・バリ島に違法薬物を密輸出しようとしたオーストラリア人の若者9人(通称バリ・ナイン)が死刑を含む重罪に問われている件で、メンバーの1人が恩赦措置で死刑を免れた。
バリ・ナインは2005年、衣服の下に合計8キロ以上のヘロインを隠し持っていたところを現地空港で現行犯逮捕された。今回死刑を免れたのはブリスベン出身のスコット・ラッシュ受刑囚(24)で、1.3キロのヘロインを脚部に巻き付けていた。
インドネシア最高裁は10日、死刑免罪の理由として、同受刑囚には罪に対する反省の態度がみられることや、年齢が若いことなどを挙げ、無期懲役とした。ラッシュ受刑囚の父親は、息子の犯した罪に対して死刑は重すぎると訴えてきたとし、同受刑囚がオーストラリアに帰国できるよう今後も活動を続けると話した。
バリ・ナインの他のメンバーでは、リーダー格の2人が死刑、5人が無期懲役、1人が懲役20年を言い渡されており、いずれも減刑を求めている。