【キャンベラ13日AAP】 国民の抗議活動を暴力で抑圧中のシリアの軍事政権を強く非難するオーストラリアでは、シリアへの武器禁輸と主要人物に対する制限の厳格化による制裁措置を強化する。
ラッド外相は13日、脅迫や人権侵害が嘆かわしいものとして、シリア当局に対し、同国民へのすべての暴力を即刻停止し、ダルアー、ホムスなどの市街地から軍隊を撤退させるよう要請した。また、今年4月からオーストラリアが開始した、シリア軍事政権の主要人物に対する金融制裁に加え、国民抑圧に使用される武器などの輸出禁止も実施することを発表した。
同外相はまた、12日に国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長と会談し、シリア問題に取り組む特別代表者による進展調査・報告を要請したと述べた。
オーストラリアは4月29日の国連人権理事会でも、抗議者への武力行使を非難する決議を共同提案しており、ラッド外相はシリアが同理事会への立候補を取りやめたことを歓迎した。