【メルボルン21日AAP】 同性同士の結婚、いわゆる「同性婚」を労働党の全国的な議題に挙げようとする同党のVIC州支部の試みが、事前に失敗に終わった。21日に開かれた州党大会でこの動議に対する投票を予定していたが、投票直前に退場する党員がいたため、必要な投票人数を確保できなかったことが原因だ。
同支部は2009年の党大会ですでに同性婚を支持しているが、今回の動議が採択されれば、今年12月に開催予定の労働党の全国集会で、同性婚の支持を党内の政策方針に組み入れるのに一歩前進したはずだった。しかし、同性婚に反対のギラード首相と同性婚に賛成のダニエル・アンドリューズ州代表が党の現状について討論するのを聴いていたはずの数百人の党員が、同性婚などの20件以上の緊急動議を話し合う段階になると147人に減ったため、投票の定足数の150人には至らなかった。
これを受けて一部の左派党員は、同性婚の議論を事前に阻止するために右派党員が故意に行った行動として非難した。ゲイ・レズビアン問題に関する同党政策委員会のジェイミー・ガーディナー委員長は、投票が行われば「負けることを知っていた一部の党員が、それを未然に防ごうとして、意図的に退場したとしか考えられない」と批判した。