【キャンベラ7日AAP】 国防省は7日、アフガニスタンに派遣されているオーストラリア兵士の1人が銃弾を受け死亡したことを発表した。この2週間で4人目、10年前に連邦政府がアフガニスタンへの派兵を始めてから27人目の犠牲者となった。
死亡したのは特別戦闘部隊の隊員、ローワン・ロビンソン土木工兵(23)。6日、彼の属する特別部隊はアフガニスタンのヘルマンド州北部にある抵抗派の弾薬保管庫を発見。この保管庫では対人地雷70個、地雷、ライフル銃、さらには爆発装置製造部品などが発見された。ここで特別部隊と抵抗派の間で80分間にもわたるかなり激しい銃撃戦が繰り広げられた際に、ロビンソン工兵は銃弾を受けたもの。そばにいた隊員の応急処置を受け、医療施設があるタリン・ノットまで30分以内に搬送されたが銃創が元で死亡した。
このニュースを受けギラード首相は、オーストラリアはアフガニスタンでの活動から手を引くかどうかの決断を迫られているのは明らかであるとしたものの、同国での戦いは必ず終焉を迎えるし、また明確な目標もあるとして退陣の意志は全くないとした。また、アボット野党党首も「犠牲者の出ない戦争はあり得ない」と述べている。
アフガニスタンでは、毎年夏になると抵抗派の活動が活発化する傾向にある。昨年も、6月の2週間で5人のオーストラリア兵士が死亡している。