【メルボルン8日AAP】 インドネシアでオーストラリアから輸入された牛たちが屠殺(とさつ:家畜を解体し食肉にすること)される際に虐待を受けていることが明らかになった件で、連邦政府は、同国が牛に対する残虐な行為を止めるまでは輸出を一時停止することを決定した。これに関して国内の動物愛護団体は歓迎しているが、インドネシアは成牛輸出の第一相手国で、その6割が輸出されていることから関連産業への大きな影響が懸念されている。
ABC局が先週報道した内容によると、インドネシアにある食肉解体処理場では、牛たちを何度も切りつけたり殴ったりして時間をかけ苦しみを与えながら屠殺が行われるという。これについて連邦政府は、不人情的な行為だとしてインドネシアに止めるよう訴えている。
この件についてギラード首相は、報道された映像は非常に残虐であったと述べ、今回の輸出一時停止決定はインドネシアがこういった行為を改め、オーストラリア産の牛を人道的に取り扱うようにするまでのものだとした。「現在、インドネシアや関連産業と連絡を密に取り合い屠殺方法を変えるための活動を行っている」と首相。