【シドニー9日AAP】 健康情報局の報告によると、NSW州の公立病院における待機的手術の待機期間が2年前よりも長くなっていることが明らかになった。
オーストラリアでは、医療手術を受ける際に公立か私立の選択肢があり、公立病院で処置を受ける場合はメディケア(国民健康保険)でカバーされるため患者負担はゼロであるが待ち期間が長いことが問題になっている。私立病院の場合は、待機期間は公立のそれよりもかなり短いものの患者の負担額がかなり大きい。
この「病院に関する四半期報告」は、今年1月から3月の間にNSW州で行われた待機的手術4万6500件を分析したもの。これによると、低緊急手術(待機期間が最高365日の手術)の平均待機期間は217日。2年前のそれよりも10週間長くなった。高緊急手術(待機最高30日)の平均待機期間は11日。一方、準緊急手術(最高90日)は平均50日の待機と前回よりも幾分短かった。また、一刻を争う状態とみられる救急患者に関しては、目標とされる30分以内の処置を受けられなかった人が約3割いる。
待機的手術に関して、NSW州は国内で待機期間が一番長いとされたものの、救急搬送では、処置までの待機時間は同州が一番早いことが明らかにされた。