【メルボルン1日AAP】 VIC州のヘネシー保健相は、薬物依存患者が上限を超えた量の薬物を入手するため、複数の医療機関を受診する「ドクターショッピング」や、医療用麻薬オピオイドの誤用や乱用を防止するため、処方箋のモニタリングシステムを導入する方針を明らかにした。VIC州西部では3日から、州全域では来年から導入する。
VIC州では昨年、処方薬に関連する死亡例が417件に上り、オピオイドや向精神薬のベンゾジアゼピンなどの誤用や乱用の対策を強化している。ヘネシー保健相は、医師や薬剤師が患者の薬物の使用状況を把握することで、薬物依存の兆候を早期に発見したり、過剰な薬物使用の防止につなげたいとしている。
また、薬物依存専門家のロイド・ジョーンズ氏は、新たなモニタリングシステムは、依存患者などによるドクターショッピングの防止だけにとどまらず、複数の医師を受診している患者が、誤って薬物を過剰に摂取し、深刻な事故につながるケースも防止できるとして、新システムの導入を歓迎している。