【シドニー21日AAP】 5月初旬、日本から南米チリへの輸入車両から放射能が検知された件に関して、オーストラリア放射能保護核安全局(ARPANSA)は、日本からの輸入車両に対して放射能測定を行うことを発表した。オーストラリア港湾労働者組合(MUA)は、この決定を歓迎している。
ARPANSAが放射能測定を予定しているのは、NSW州に入港予定の自動車運搬船に搭載された800台のうちから選ばれたもの。同船は横浜を出港し、23日にシドニー南部ケンブラ港に到着する予定。中古車が30台あり、地震の被災地で使用されていた可能性もあるという。しかしARPANSAは放射能が検知されることはないとみているとし、あくまで港湾労働者に安全を証明するための測定検査であるとした。
今年3月に発生した東日本大震災に起因する福島原発事故に絡んで、放射能流出が日本国内では大きな問題となっているが、日本からの輸入品に放射能が含まれているのではないかという懸念が世界中でも広がりをみせている。