【シドニー25日AAP】 シドニーの王立植物園から2万羽以上のオオコウモリが除去されることになっているが、その移動先として近隣の果樹園などが被害にあうのではという問題で、パーカーNSW州環境相は同州の果物生産者に対し、オオコウモリから作物を守るための保護ネットの設置費用として、500万ドルを助成すると発表した。
シドニーの盆地や州中央沿岸部の果物生産者はこれまで、オオコウモリが植物園からそう遠くない自分たちの地域に移動し、作物の被害にあうのではという懸念を表明していた。その対策として州政府は、保護ネットを設置する対象生産者に対し、その費用の最大50%を助成することを決定した。なお、1ヘクタール当たり2万ドルの上限が設けられている。
パーカー環境相は25日、「オオコウモリの人道的保護と生産果物を守る必要性の問題は、政府、生産者、自然保護論者にとっての長年の難題であったので、このように解決策を提供できてとてもうれしい」と声明を発表した。