【メルボルン10日AAP】 メルボルンの暗黒街の女王と呼ばれたジュディ・モラン被告(66)に対する裁判が10日、開かれ、義弟への殺害教唆罪などで懲役26年が言い渡された。
2009年6月、メルボルン北部ムーニー・ポンズにある喫茶店で、デス・モランさん(当時66)が、ジェフリー・アーモー被告(45)が放った銃弾7発を受け死亡したもの。ジュディ被告はアーモー被告に殺害を依頼しただけではなく、現場まで運転し、かつ犯行に使用された銃や車両を処分したとされている。デスさんはジュディ被告の夫で、2004年にやはり銃殺されたルイス・モランさんの弟。ジュディ被告とは金銭関係で諍いがあったとされている。
この日の裁判で裁判長は、仮出所申請可能まで最低懲役21年を言い渡し、「犯行が公共の場で実行されたことや残虐性を考慮すると判決は妥当である」とした。判決を受けた時、ジュディ被告は「私は無実だ」と叫んだ。実行犯であるアーモー被告も、懲役26年の判決を受けた。
ジュディ・モラン被告の最初の夫、レズ・コールさんは、1982年に射殺された。また同被告の息子2人も、メルボルン暗黒街の紛争でいずれも射殺されている。裁判長は、こういった辛い経験をしてきながらも、今回のような犯行をしかも一般の面前で行うということが理解しがたいと述べた。