【メルボルン19日AAP】 移民省の職員になりすまして女子学生から2300ドルを騙し取ったインド国籍の男に対し、2年の禁固刑が下された。男は被害者の女性に対し、自分と結婚すれば永住権を保証できるとまで話したという。
メルボルンのムーニーポンズ在住のジャスビール・シン容疑者(30)は2009年5月、インド国籍の女性(22)に対し国外追放すると脅し、本人のパスポートと経済情報を手渡すように強要し、女性から合計2300ドルを騙し取った。その後も数日間にわたり電話で恐喝などを繰り返し、さらに1500ドルを要求。また、女性が既婚者であるにも関わらず、自分と結婚すれば永住権が得られるとも述べた。
しかしVIC州地方裁判所によると、シン容疑者は2008年に配偶者ビザでオーストラリアに入国。無職の容疑者は多額の借金を抱えているほかに、一人息子の移住費をまかなうためにパンジャブの自宅を売却した両親にも15万ドル以上の借金がある。容疑者自身、国外追放を恐れていたという。
同裁判所のキャンプトン裁判長は、「自分が国外追放を恐れていたのに、同じ恐怖心を被害者にも植えつけたとは皮肉だ」とし、「移民省の職員になりすました罪は継続的で計算高いもの」だとして、容疑者に対して2年の禁固刑を言い渡した。