【メルボルン27日AAP】 オーストラリア国民党は連邦連立政権に対し、非都市部での就職を拒む者には失業保険の支給を拒否するという政策を採択するよう要求している。また、技能移民を地方区域に結びつけて事業に税制上の奨励金を提供することも要請している。
これは、連立政権における従属的パートナーである国民党のワレン・トラス党首が、27日に発表した地方投資戦略のなかで明らかとしたものだ。同党首は、都市部の失業者を非都市部で就職させることを推進するには、厳格な措置が必要だとした。また、農業従事者が洪水、干ばつ、世界の金融危機から回復するにともない、熟練および非熟練の両労働者を地方に引きつけることが不可欠だとも述べた。
同党首は、農業全体で8万人の熟練労働者と2万2000人の非熟練労働者が不足しており、合計10万以上の職が創出されていると主張。医師になった後に最低6年間を過疎地で就労することを義務付けている医学生向け奨学金制度を例に挙げ、「熟練および非熟練の両労働者が不足している地方地区に、新移民を一定期間結びつけることで、この溝を埋めることができる」と語った。
同党首はそのほかにも、学業目的で家を離れ地方で住む、大学などの高等教育機関で学ぶ学生を支援する高等教育支援金をはじめ、事業拠点を地方に設置・移動することを促進するのに重要な税制上の奨励金なども提案した。