一般

豪首相、政府系ファンドの要請拒否

【シドニー31日AAP】   ギラード連邦首相は、オーストラリアの1兆ドル規模のスーパーアヌエーション(老齢退職年金)で事足りるとして、政府系ファンドの必要性を否定した。

自由党幹部のマルコム・ターンブル議員など、多数の有力な政治家や専門家が、鉱業ブームの利益を最大化するために政府系ファンドを設立する必要性を主張している。同ファンドは、鉱業ブームからの何十億ドルもの税収を、将来の景気低迷に備えて貯蓄する制度だ。この貯蓄制度は、石油からの収益を維持拡大してきたノルウェーなどの炭鉱資源に恵まれた国で成功を収めている。

しかしギラード首相は、31日にシドニーで開催された金融業の朝食会で、「スーパーアヌエーションこそが、我が国の1兆ドル規模の政府系ファンド」だとして、新たな政府系ファンドの設立の必要性を否定した。また同首相はスーパーアヌエーションの利点として、「キャンベラ任命の管理者によって中央集権的に管理される政府系ファンドとは違い、何千もの受託団体よって民間で管理されている」ので、市場利益があると主張した。

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら