【シドニー11日AAP】 10年前の同時多発テロで亡くなったおよそ3000人の犠牲者の冥福を祈るため、何百人もの人々がシドニーでの追悼式に集まった。
11日、聖メアリー大聖堂での式に、9.11の犠牲者となった10人のオーストラリア人の家族や友人、政治家、NSW州消防隊員などが参列した。
シドニー大司教ジョージ・ペル枢機卿は、「すべての人間は平和に対する責任を持ち….20世紀における悪、つまり歴史の中で最もひどい暴力が二度と繰り返されぬよう確認しなければならない」と平和を呼びかけた。
イスラム協議会オーストラリア連盟の広報担当は、テロに対する「深い苦悩」を表し、あらゆる宗教の人々が調和して生きていくことを呼びかけた。
また、テロ発生時にニューヨークにいたアレン元オーストラリア総領事は、2機目が世界貿易センターの110階に追突する光景を目撃した時の恐怖を語った。「その時、私たちは恐ろしい悲劇の一部を見た。しかし強い刺激臭が広がる中、ニューヨークの街から逃げる人々を助ける人々が現れた。そのニューヨーカーの精神が私の記憶に強く残っている。私たちは共に助け合わなければならない、そして決して忘れてはならない」と述べた。
オファレル州首相も追悼式に出席し、11日は同時多発テロを思い出す日であり、「そして、自由主義社会がテロに倒されることがないという喜びを分かち合う日でもある」と語った。