【シドニー15日AAP】 昨年4月にシドニー北部チャッツウッドで発生した看護師刺殺事件の公判が、NSW州最高裁判所で行われている。
この事件は昨年4月27日、ロイヤル・ノース・ショア病院の看護師長でチャッツウッドに住むミッシェル・ビーツさん(当時57)が、自宅に帰宅した際に、玄関先で何者かにのどを切られた上、胸部に8カ所の刺し傷、手には防御しようとしてできたとみられる17カ所の傷があった。容疑者として逮捕されたのは、米海軍に属していた経歴を持つ米国人看護師のウォルター・シャラン・マーシュ被告(50)で、同被告の上司であったビーツさんが業務評価を悪く書いたことに逆恨みをした末の犯行とみられている。マーシュ被告は容疑を否認している。
15日に開かれた公判では、事件の目撃者として、被害者の叫び声を聞いた男性が証言台に立った。「最初、脈を感じた。何かを話そうとしていた様子だったが、頭を私の方に向けて目が合った後に亡くなったと思った」とこの男性。また、ビーツさんの長年のパートナーであるデービッド・グランドさんは、ビーツさんが亡くなる直前に、彼女の車のバッテリーが上がってしまったために3度電話で話をしたことも明らかにされた。「オフィスで会議があるから、また後でね」と言ったのが最後だったという。
公判は今後も引き続き行われる。