一般

豪政府、移民の海外処理案で大苦戦

【シドニー17日AAP】   オーストラリアへの亡命希望者の申請処理を海外で行いたいとする連邦政府に対し、野党はこれまでで最も明確な支持できないという意思を示した。海外処理案については、グリーンズもすでに反対を表明しており、ギラード政権にとって厳しい情勢となりそうだ。

同案の実現には、与野党が協力して移民法の改正案を支持することで、海外処理を制限する最高裁の判決を回避する必要がある。しかし、16日夜に政府から同案の概要説明を受け取ったアボット野党党首は翌日の17日、人権保護への懸念を理由に、同案の支持を行わない構えでいることを表明した。この問題を協議するため19日にギラード首相との会談に招待されている同党首だが、党としての最終決定は、同法案が影の内閣に提出される来週後半まで持ち越される見込み。

一方、亡命希望者の支援団体などは、政府の動きに怒りの声をあげている。17日にシドニーで開かれたボーウェン移民相の記者会見では、亡命者支援団体の「難民行動連合(the Refugee Action Coalition)」が同相を待ち伏せして抗議を行ったため、会見が一時的に中断した。また会見の前にも、フェアフィールドにある同相の事務所の前で抗議活動が行われた。

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら