【シドニー30日AAP】 賃上げと労働条件の改善を求めて、カンタス航空の地上係員がストを決行した。組合側ではこの労使問題が解決するまではストを続行する計画であり、同社の乗客は数週間にわたりフライトの遅滞や欠航を余儀なくさせられる恐れが出ている。
30日朝、輸送労働者組合に所属する約3800人の荷物積み降ろし係員と地上係員が職場放棄を実施したため、同社の2便が欠航し、40便に遅れが出た。今週末に開催されるAFLとNRLのグランドファイナルを観戦予定の数千人もの乗客をはじめ、合計8400人の足に影響が出たという。同組合員らは10月7日にも午後4~6時の2時間ストを実施する予定で、労働問題が解決するまで続ける姿勢だ。
30日の搭乗予定者数が約8万4000人であることを受けて会社側は、「オーストラリア国内で旅行が最も盛んな5日間のうちの1日であるこの日を、組合はわざと選んだ」として強く非難したが、組合とのさらなる協議を希望するとした。
同社では、整備士らも継続的なストを実施中であり、現時点で分かっているだけでも、同日にメルボルン空港で1時間の就業停止が予定されている。さらに、来月3日にはブリスベン空港で、また同日からの1週間にわたって国内各地の空港でも、それぞれ1時間の就業停止が予定されている。