【シドニー4日AAP】 現在公判中のシドニー北部看護師殺人事件に関して、容疑者の妻は陪審員らに対して「警察に“真実を証言すればオーストラリア滞在ビザを取得できるよう取り計らうから”と言われたため、証言を一転させ真実を話した」と話した。
事件は昨年4月27日、チャッツウッドで、看護師のミッシェル・ビーツさんが何者かに自宅前のベランダにてナイフでのどを切られた上、8か所を刺されて死亡したもの。警察は、元軍人の米国人、ウォルター・シアラン・マーシュ容疑者を逮捕。ビーツさんはマーシュ容疑者がシドニーの病院で勤務していた際、看護師長だった。
現在行われている公判で、マーシュ容疑者の妻でベトナム出身のサマンサ・マーシュさんは4日、ビデオを通じて証言を行い、当初は実弟と話し合い、マーシュ容疑者をかばうために「夫は事件に関与していない」と警察に証言したが、警察が「真実を証言すればオーストラリアに滞在できるようビザ支援をする」としてきたため、容疑者がビーツさん殺害を告白したことを警察に話したと述べた。
マーシュ容疑者とサマンサさんは2007年、ベトナムで知り合った後、サマンサさんは学生ビザでオーストラリアに滞在。その後はマーシュ容疑者の457就労ビザの扶養家族としてオーストラリアに滞在していた。