【シドニー12日AAP】 医学雑誌「ランセット」によると、オーストラリアで帝王切開率が上昇していることから、 医学的に不必要な帝王切開に対して助産師機関は危惧を感じている。
オーストラリア助産師専門学校のキャロライン・ホーマー教授は、帝王切開を選ぶことに妊婦は罪悪感を感じる必要はないとしながらも、医学的な理由がない場合はそのリスクの説明を受け、自然分娩も選択肢に入れるような支援をされるべきだと述べた。
最新データによると、2016年には帝王切開が34パーセントを占めており、1997年と比較すると15パーセント近くの上昇となっている。医療目的の帝王切開率は10〜15パーセントと考えられており、20パーセント近く上回っていることになる。
帝王切開は、2人目が早産になりやすいリスクや胎盤機能に影響がでる場合もあるという。
帝王切開の方が母子にとって安全だと考えている人がいるという結果が出ており、ホーマー教授は「自然分娩をすべきだと言っているのではなく、帝王切開は正しい時に正しい場所で行う必要があることを理解してほしい」と述べた。