【シドニー26日AAP】 先頃、シドニー西部にあるビラウッド移民拘留所で発生したスリランカ出身の亡命希望男性が自殺した件で、ボーエン移民相は、オーストラリア保安情報機構(ASIO)はこの男性は国家の安全を脅かす可能性があるとみていたと話した。同拘留所では、昨年一年間で3人が死亡している。
この男性が同拘留所に収監されたのは2010年3月で、今年8月に難民認定を受けた。ボーエン移民相によると、現在、462人がASIOによる人物調査対象となっており、この男性もそのうちの1人だったが、複雑な事情があり審査に時間を要するケースだったという。また同相は、男性がどのようにして自殺をしたのかは明言しなかったものの、26日にビラウッドで開催されるヒンズー教の祭りに出席するため、外出希望を申し出たが却下されたことを明らかにした。
さらにボーエン移民相は、この男性の死亡を受け、ビラウッド移民拘留所では拘留者による暴動が発生する可能性を示唆している。「今までの経験から、こういった出来事があると拘留者は怒りを爆発させる可能性がある」とボーエン移民相。