【ブリスベン3日AAP】 絶滅が心配されているキタケバナ(北毛鼻)ウォンバットの赤ちゃんが、QLD州南西部の特別自然保護地区で、巣穴から現れるところを撮影された。同地区では先月にも別の赤ちゃんが撮影されており、同種のウォンバットの繁殖数が増加しているのではと森林監視員らは期待している。
さらに同州にはもう1ヵ所、クラーモント近隣のエッピングフォレスト国立公園内にキタケバナウォンバットの生息地が確認されているが、そこでもベイビーブームの真っ最中で、現在8頭のメスがおなかの袋の中で赤ちゃんを育児中だ。ダーリン州環境相は、「20年前には全世界で40頭もいなかった絶滅危惧種にとって、これは極めて驚くべきこと」だと述べた。
州環境省で絶滅危惧種を担当するレベッカ・ウイリアムズ氏によると、ウォンバットの子どもは通常、母親のおなかの袋から出始めてから約12ヵ月の間、母親と共に過ごすという。同氏は、観察プログラムを通じて、科学者がキタケバナウォンバットの生態や行動についての知識を深めることができると述べた。