【キャンベラ8日AAP】 連邦上院議会は8日、温暖化ガスを排出する企業に負担を求める炭素価格制度(炭素税)に関連する一連の法案を可決した。下院では先月可決済みで、これにより来年7月1日からの導入が確定した。
同制度では、温暖化ガスを排出する企業に1トン当たり23ドルを課すもので、負担額はその後毎年引き上げられる。2015年度には排出量取引制度(ETS)に移行するため、価格は変動制となる。連邦財相は、同制度導入により、一般家庭の負担は週9ドル90セントになるとみているが、これを補うため、連邦政府は制度の一環として各家庭への助成金を平均10ドル10セント支給するとしている。
ギラード連邦首相は8日、キャンベラにて「オーストラリアは遂に炭素税導入を決定した。今日は歴史的な日だ」とした。また、同制度導入によって首相および労働党の与党の座が危ぶまれるのではという質問に対して「炭素税は国家の将来のためになるもの」と主張した。