【キャンベラ25日AAP】 今年7~9月の3ヶ月間で356人の脱税者に有罪判決を下したオーストラリア国税局(ATO)は、「脱税者は必ず捕まる」と警告している。同期に有罪判決を受けたシドニー在住の男の場合、合計18万ドルに上る不正の所得税申告を41回にわたり行った罪で、5年の禁固刑を命じられた。
グランガー国税局長代理によると、同局では各種の技術、国内外のネットワーク、一般からの密告情報を活用して、税金還付にまつわる不正行為に目を光らせ続けている。同局の発表では、税金や老齢年金に関する違反で、9月までの3ヶ月間に356人と122社が起訴され、有罪判決となったという。そのうち12人が2ヶ月から5年の禁固刑を受けた。
同代理は25日の声明文の中で、「(脱税行為は)見つかるかどうかの問題ではなく、いつかは必ず見つかるので、そんな危険を冒すだけの価値があるのかどうかを自問して欲しい」と警告した。また、「禁固刑を受けなくても有罪の犯罪歴は永久に残り、多くの職種で失格扱いとなるし、一部の国への旅行制限が出たりして、生活に支障が出るおそれもある」ことを強調した。